映像審査に向けて
昨日は生徒さんが映像審査に向けて演奏を録音するので、国立のヴィオレホールに行ってきました。
春にもお借りしたのですが、とても良い状態に調整されたスタインウェイD-274とヤマハのフルコンが入っていて、音響の施された広い部屋に美しく響きます。
良いピアノを弾くとピアノのほうから、こんなふうに弾いてみたら、とか、こんな音も出せるよ、と教えてくれていると感じることがあります。
生徒さんにもそんな瞬間が訪れたのかな?ショパンがはかなく美しく響きます。
先日から録音に立ち会う難しさを感じています。
お子さんにもよるけれど、アドバイスは褒め言葉にちょっぴり改善点を混ぜるくらいにしないとあっちもこっちも気になって自信がなさそうな演奏になってしまい、かえって良いものが撮れないように思いました。
それよりも、本人の持てる力をとにかく信じて見守る、励ましてあげるほうが結果良い演奏ができるように思います。
未熟であっても本人の信念を貫いた演奏、未完成であっても自ら感じたことを表現しようとする意欲の感じられる演奏であれば、たとえ審査結果がどうであれ納得して受け止めることができ、次への余力を残してコンクールを終えることができるでしょう。
あすはもうひといきまで漕ぎつけた生徒さんの再挑戦です。
なんとか納得のいくものが提出できるよう、祈るような気持ちです。
会場審査と違って、映像審査は結果発表まで長いこと待たされます。
生徒さんも私もドキドキの日々はまだしばらく続きそうです。
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